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2015/03/31

roomsエシカルエリア 規模2倍に

noday
エシカル日本

 百貨店や小売店などのバイヤーに向けて、独創性などの基準で独自に審査、分類した多様な製品を発信する展示会「rooms」(主催:アッシュ・ペー・フランス)が2月17日から19日にかけて、東京都渋谷区の国立代々木競技場第1体育館で開かれた。そのうち、エシカル(倫理的)をテーマにディレクター・坂口真生氏の観点で編集された「エシカルエリア」は、前回の2倍の規模に拡大。生産から流通、販売までサプライチェーン(供給網)のいずれの行程にも参加できる新たなビジネスモデルなどを提案した。

エシカルエリア
 今回のエシカルエリアで新たに発表されたのは、通信販売大手フェリシモが手掛けるオーガニックコットン生産販売モデル「Peace by Peace Cotton Project」の参加型プロジェクト。基金付き製品を販売し、集まった基金で再度オーガニックコットンを栽培する循環事業モデルとして2008年から行っているが、その仕組みに多様な事業者の参加を促そうとする試みが始まった。
 これまでは繊維商社の豊島が綿花の輸入から紡績、生地化を行い、フェリシモがそれを用いた製品を企画・販売してきた。新たな仕組みにより、生地の縫製や製品企画、販売など、さまざまな事業者がプロジェクトに参加できるようになる。

エシカルエリア
 フェリシモのブースをエリアの入り口前に配置した坂口氏は、参加型事業の展開を「The 3rd wave of COTTON(コットンの第3波)」として期待を寄せる。
 衣・食・住の分類に沿って展示されたエリアの中で、「食」のゾーンにはコーヒーショップが新たに出展。「The 3rd wave of COTTON(コーヒーの第3波)」として世界的に注目が集まる、環境に配慮し生産された豆を用いたハンドドリップコーヒーの専門店の一つだが、坂口氏はこうしたコーヒーショップもエシカルの理念を伝えるバイヤーの一つとして提案する。
 前回から出展する産業廃棄物処理のナカダイの他、紙資源リサイクルの山陽製紙、洗剤・石鹸製造のサラヤなどが初出展し、環境ビジネスや、社会・環境貢献に取り組む企業にとっても「エシカル」を新たな切り口とした新たな事業展開を狙う機運が高まっている。

 

環境新聞2015年3月4日付掲載

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