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2015/07/16

フェアトレードでイベント ~FLJ、認証製品の調達が加速

fukuhara
エシカル日本

 フェアトレード・ラベル・ジャパン(FLJ)は9日、都内でフェアトレード認証製品を展開する企業や団体などが集まり、情報交換するためのイベントを開いた。

 年に1回開かれるフェアトレードのイベント「ステークホルダー会合」。8回目の開催となる今回はスターバックスや大日本印刷による事例発表とパネルディスカッションが行われ、約80名が参加した。
 FLJは、日本国内でフェアトレードの認証ラベル、「国際フェアトレード認証ラベル」(下)の製品認証や普及啓発などを行っている。コーヒーや紅茶、チョコレートなどの食品やコットンなどさまざまな製品が対象で、認証製品は国際基準に沿って原材料の生産や製品化、輸出入がされていることを証明する。

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 原料などの調達時に、企業がフェアトレード認証製品を取り入れようとする動きが世界的に拡大している。調達基準に位置付けられている例も少なくない。日本ではイオンが昨年、フェアトレードのカカオ製品の調達量を2020年までに12年比で10倍にするなどとした目標を発表した。


 カカオや砂糖、コットンなど特定の原料を対象に、企業が事業全体に取り入れ、フェアトレード原料の調達量を増やしていく新たな取り組み、「フェアトレード調達プログラム」が昨年より始まった。生産者への支援拡大を目指し国際フェアトレードラベル機構が実施するもので、イオンはその一環で目標を設定した。イベントと同日、チョコレートなどの菓子を製造・販売する「チョコレートデザイン」も調達プログラムへの参加を表明している。
 企業の参加が加速する背景について、FLJの中島佳織事務局長(下写真)は「貧困や人権、気候変動の問題がある。これに応えていけるのがフェアトレードのスキームだ」と分析する。世界的にフェアトレードが広がる中で、生産者もまた「日本の市場に期待を持って見ている。フェアトレードが世界の反対側で生活の変化につながっている」などとさらなる取り組みを促した。

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 また堀木一男理事長は、「今年はサステナブルの意味を丁寧に考えていく必要があるのでは。環境問題や経済、人権など、大きく偏ったままの社会は未来をゆがめ、希望を生み出さない。エシカルな選択が非常に大事になってきた。社会問題の解決に、ビジネスを通じて貢献する道を模索していきたい」などと述べた。

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2015年7月15日付環境新聞掲載

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