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2015/11/27

フェアトレードで復興支援~鎌田安里紗氏、ネパール視察報告

fukuhara
エシカル日本

 エシカルファッション・ブランドのピープル・ツリーは25日、モデルで同ブランドアンバサダーの鎌田安里紗氏によるトークイベントを開き、今年4月に甚大な被害をもたらしたネパール大震災の被災女性らがフェアトレードの仕組みによって仕事と復興を両立する様子を報告した。

 鎌田氏は9月、ネパールの首都・カトマンズに2週間滞在し、ピープル・ツリーのニット製品の生産を請け負う生産者団体、KTSなどを訪問した。

 ニット生産の担い手の多くは家庭に入り、仕事を得づらい女性たち。KTSで訓練を受け、自宅でピープル・ツリーのニット製品を編む仕事に就いている。

 カトマンズの様子について、鎌田氏は「復興が進まない状況」だったと話す。市街地では多くの建物が倒壊したが、震災発生から5カ月経てもなお壊れたままで、人が入れない場所があった。住宅は住民が自ら修復しているという。

 フェアトレードの仕組みによって「復興と仕事を両方進められる」。女性たちは家で仕事をしながら、倒壊した建物の修復も行う。また生産者の一人は自宅が倒壊して住めなくなり、他の生産者の家に身を寄せている。「ニットを編むことで人のつながりがあり、震災の後も支え合いながら一緒にお仕事をできることがすごく印象的だった」。「仕事をして、お家を立て直したい。引っ越したいと皆さんが話す。日常的な仕事を支えることがすごく重要と感じた」という。

 復興支援のため、ピープル・ツリーは被災生産者の生活再建を長期的に支えるプロジェクト、「WALK with NEPAL」を6月に開始。ネパールで作られたセーターや帽子、手袋などのニット製品、またはバッグなどの小物1点につき100円をKTSやネパールのフェアトレード団体19団体のネットワークに寄付するもので、来年2月末までに約123万円の寄付を目指している。

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 モデルとして、中学生や高校生から高い人気を誇る鎌田氏。同世代の消費の傾向について、「物が大量にある時代に育った。モノを買うときに見た目や値段だけで選べない。ストーリーやプロセスに魅力を感じる傾向がある」と述べた。

世界13か国、計140の生産者団体とパートナーシップを結び、フェアトレードで作られた洋服やアクセサリーなどの製品を展開するピープル・ツリー。25、26日に東京都内で2016年春夏商品の展示会を開き、鎌田氏を招いた。「Desert oasis」のテーマのもと、プリント柄のワンピースや天然石を使ったアクセサリーなどの商品が展示された。

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写真は上から鎌田ありさ氏、鎌田氏が「他にない柄や色がかわいい」としてお勧めするバングラデシュのプリント柄の服、イベントで同氏が写真を使って説明する様子

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