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2016/01/28

結婚式の思い出照らす~エムスール、花を再利用のライト

fukuhara
エシカル日本

 結婚式を彩った思い出の装花が、自宅を照らす光になる――。アクセサリーブランドのエムスールは、数時間の使用で捨てられてしまう結婚式の装花をドライフラワーに加工し、LEDを使った人気のボトルライトにする新サービスを始めた。

 布地を編み込んで作られた造花のネックレスやピアス、ヘッドドレスなどの商品が若い女性を中心に人気のエムスール。 手作業によるあたたかな風合いを大切に、製品を通じて「新たな価値を提案する」ことをコンセプトとしている。
 新サービスは、昨年11月22日に開かれた結婚式で初めて提供された。使用するのは、結婚式と披露宴・2次会で使われた装花と新郎新婦のブーケ、ブートニア。式場の植栽担当者から了承を得て、式終了後すぐに使用する装花を選定。自社工場でドライフラワーに加工し、ボトルライトに詰めて新郎新婦に返却する。

ボトル1.JPG
 

 「思い出の花を生かしたいと思った」と話すのは、エムスール社長の佐藤正隆氏。ドライフラワー作成に使うのは、本来ドライフルーツを作るために使われる急速乾燥機。「そのまま残すことに意味がある」。品質の維持に一般的な薬剤を使わずに良質のドライフラワーを作るため、試行錯誤を重ねた。
 急速乾燥機の導入により細やかな温度・湿度管理ができるようになり、ドライフラワーでも色褪せず本来の花に近い鮮やかな色彩を残すことが可能となった。切り花は30時間程度、枝や果実は40~50時間程度で完成するという。
 同サービスは結婚式に限らず、さまざまなイベントの装花に適用できる。「花は思い入れが多い機会に使われる。嬉しかった、祝ってもらったという記憶とともに身近なところに置いてもらえれば」と佐藤氏はサービスへの思いを語った。

カップル1.JPG

写真は上から、既成のボトルライトを会場の受付に飾った様子、開場の装花を使って作られたボトルライト、新郎新婦のブーケ・ブートニアもドライフラワーに使われた

2016年1月27日付環境新聞掲載

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