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2016/07/25

地球温暖化でシルク調達困難に~持続可能なファッション勉強会

fukuhara
エシカル日本

 製造時の環境負荷や労働者の人権に配慮するなど、持続可能なファッション産業のあり方を議論する国際会議「コペンハーゲン ファッション サミット」に関する勉強会(主催・NPO法人ソーシャルコンシェルジュ)が先月29日に東京都内で開かれ、地球温暖化の影響でシルクなどの天然素材の調達が困難になっているとした高級ブランドからの発言などが紹介された。

 サミットは5月12日にデンマーク・コペンハーゲンで開かれ、52カ国から訪れた約1200人が参加した。テーマは「責任ある変革」。政府関係者や偉業・団体の代表者による講演やテーマ別のパネルディスカッションなどが行われ、サミットに参加した林民子氏(同法人代表理事)が結果を報告した。
 同氏によると、高級ブランドが集まる会議で、グッチなどのブランドを展開するケリングは、「温暖化によって上質な天然シルクが入手困難になっている」と話した。他のブランドも同様の実態を認識しており、個別に持続可能な素材のデータベースを構築しているが、公開はされない方針だという。
 またファッション雑誌などのメディア関係者の討論では「直面している環境や社会問題の重大さにみると現状の取り組みでは足りない」「これからは(製品の持続可能性とデザインが)オールミックスで当たり前に伝えられる。どちらを先に伝えるか考える必要性がなくなっている」との発言が見られた。

2016年7月13日付環境新聞掲載

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