三菱ケミカルホールディングスの小林喜光取締役会長が講演、第6回エシカル朝食会開催
fukuhara日本エシカル推進協議会(JEI、代表:山本良一東京大学名誉教授)は先月19日、東京都千代田区の学士会館で第6回エシカル朝食会を開催した。
エシカル朝食会は、JEIが会員向けに開く朝食会。1~2カ月に1回開かれ、謝礼・交通費無しのボランタリーな立場で参加するゲスト講師からの講演を受けて、朝食を交えながらエシカル消費への理解を深めることを目的としている。
6回目の開催となる今回は三菱ケミカルホールディングス(HD)の小林喜光取締役会長(下写真)をゲスト講師に迎え、板東久美子消費者庁顧問をはじめ55名が参加した。
講演のテーマは、「地球と共存する経営」。三菱ケミカルHDの持続可能な社会の実現を目指す経営方針が紹介された。
「THE KAITEKI COMPANY」を掲げる同社は、「経済」「持続可能性」「技術」の3軸(ベクトル)の推進により生み出される「KAITEKI価値」の追及と、それによる「SAITEKI社会」 の実現を目指している。「単純に時価総額だけが企業の価値ではなく、(3軸を合成した)ベクトルこそ企業価値。それぞれ相互作用があり、ネガティブなものもあるが、解析しながら事業を進めていく」と小林氏は述べる。
地球上のエネルギー資源が限界に向かう中、小林氏は、「自然エネルギーをどう開発していくかが化学産業に課せられた課題」という。エネルギーや水、公害、都市化などの問題に対して、化学が解決策を提示できる可能性があるとし、「ゆくゆくは化石燃料からフリーにしたケミカルシステムが本流になる」との認識を示した。
小林氏の講演を受けて、山本代表は、三菱ケミカルHDの「地球と共存する経営」が「21世紀における企業のサステナブル経営の指針となるべき経営であることを深く確信した」とコメントした。
また、朝食開始前には同協議会会員のc日本代表の堀内千恵子氏が「世界の森林破壊の現状とレインフォレスト・アライアンス認証の重要性」について、ファッション・ジャーナリストの生駒芳子氏が「エシカルファッションの世界動向」について、それぞれ10分で特別報告した。
今回用意された朝食メニューは全7品で、メニューの詳細は下記の通り。
・大野村農園自然飼育たまご(福島)と野菜のポトフ
十勝マッシュルーム(北海道)/発芽大豆(埼玉)/たまねぎ、人参、ジャガイモ(北海道)
・無農薬サラダ
バターナッツスカッシュ(北海道)/ベビーリーフ(茨城)/パプリカ(北海道)/赤くるり大根(長野)/パイン
・エシカルジャム
・牛乳・ジュース
・米粉パン
・玉葱のジャム(自家製)と人参のジャム(自家製)
・コーヒー(フェアトレード商品)