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日本エシカル推進協議会
2017/07/11

資生堂副社長の岩井恒彦氏が講演、第14回エシカル朝食会開催

fukuhara
エシカル日本

 日本エシカル推進協議会(JEI、代表:山本良一東京大学名誉教授)は4日、東京都千代田区の学士会館で第14回のエシカル朝食会を開催した。

 今回は、資生堂の岩井恒彦・代表取締役執行役員副社長(写真)が登壇し、「動物実験に向けた取り組みについて~安全・安心の軸をぶらさず、100年後もお客さまから信頼される企業であるために~」という演題で講演した。

 資生堂は1872年(明治5年)、東京・銀座に西洋調剤薬局として創業。資本金645億円で、従業員数は、66カ国で4.5万人。米国と欧州、中国、日本、アジア、空港免税店の6つの地域本社体制を引き、売上高は、2016年12月期で8503億円。岩井氏によると、そのうち海外の売り上げが52%を占め、日本より大きくなっているという。

 同社の社員行動規範には、「お客さまへの安全・安心の約束」が最初に記載されており、「安全・安心」は最重要項目。こうした中、2013年3月に動物実験廃止を目指すEU化粧品指令が改正されたことで、同社も対応すべく、2011年3月までに自社での動物実験施設の閉鎖を決定。2013年3月までに化粧品の動物実験廃止を目指す方針を宣言した。

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 動物実験によらない安全性保証体系の構築や動物実験代替法の開発と公定化を推進し、2016年7月29日、皮膚感作性試験代替法「h-CLAT」(ヒト由来の培養細胞で化学物質のアレルギー性を正確、迅速かつ低コストで調べられる試験法)が、公的試験法「OECDテストガイドライン」に収載された。

 また同社は、「化粧品の成分の動物実験廃止を目指す円卓会議」を開催。動物実験廃止に向けて、さまざまなステークホルダーとの建設的な意見交換を行うなど協働の方法を探り、前述の方針を実現している。岩井氏は、「資生堂は、地球や社会が直面している課題の解決にも果敢に取り組み、世界中の人々が一瞬も一生も美しく心豊かな毎日を過ごせるよう、そして将来を生きる私たちの子孫が美しく心豊かな時代を送れるよう行動していく」と述べた。

 なお、講演の前には、河野絵美佳氏(FSCジャパン・キーアカウント&キャンペーン・オフィサー)から「FSC認証~森を守るマーク~」、星まり氏(R Jewels Japan㈱代表取締役)から「エシカルジュエリーブランドRethicalのご紹介―持続可能な未来のために」について、二つの特別報告があった。

 今回のエシカル朝食会のメニューは下記の通り。

・大野村農園(福島)  自然飼育たまごとキャベツ(千葉)の巣篭り

・じゃがいも(北海道)、トマト(千葉)、ズッキーニ(千葉)のティアン

・スペシャル野菜のオーブン焼き(あやめ雪かぶ(北海道)/人参(千葉))

・サラダ(リーフレタス(北海道)/ミニトマト(熊本)/胡瓜(千葉)/エクアドルバナナ

・牛乳、ジュース

・米粉パン

・エシカルジャム

・玉葱のジャム(自家製)と人参のジャム(自家製)

・コーヒー(フェアトレード商品)

 

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