セブン&アイHDの伊藤順朗常務が講演、第16回エシカル朝食会
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日本エシカル推進協議会(JEI、代表:山本良一東京大学名誉教授)は先月26日、東京都千代田区の学士会館で第16回エシカル朝食会を開催した。今回は、セブン&アイ・ホールディングス(HD)の伊藤順朗取締役常務執行役員が登壇し、「持続可能な社会の実現に向けたセブン&アイグループの取り組み」をテーマに講演した。
セブン&アイ・ホールディングスは、国内外約170社の連結従業員数約14万1千人、売上高約10兆6千億円に及ぶ企業グループ。「信頼される誠実な企業」を社是に掲げ、売上高の約6割を占める食品関連など、さまざまな社会・環境活動を行っている。
活動を具体化するため、社内にCSR統括委員会を設置。さらにその傘下に①企業行動部会②消費者・公正取引部会③環境部会④社会価値創造部会――の4部会を設けており、各部会での検討を経て、同社として取り組むべき社会課題を抽出した。①高齢化・人口減少時代の社会インフラの提供②商品や店舗を通じた安全・安心の提供③商品・原材料・エネルギーの無駄のない利用④社内外の女性・若者・高齢者の活躍支援⑤お客様・お取引先を巻き込んだエシカルな社会づくりと資源の持続可能性向上――の5つを重点課題としている。
重点課題に関連する活動として、宅配サービス「セブンミール」や「セブンあんしんお届け便」を通じた買い物困難者への支援、マーガリンなどに使用され、健康への悪影響が指摘されている「トランス脂肪酸」の低減、「保存料・合成着色料ゼロ」の商品の販売、省エネ設備の導入などに取り組んでいる。伊藤常務は、「今後もCSR戦略を立案・実行し、本業を通じた社会的課題の解決に向け、攻めのCSRで持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行って行く」と話した。
講演前には、CSRコンサルティングのイースクエア・本木啓生社長から「ESG投資のメガトレンド」について、イベント制作会社のセレスポ・越川延明氏(コーポレートデザイン室長)から「イベントの持続可能性に関する国際規格ISO20121の概要説明」について、2件の特別報告があった。
なお、今回のエシカル朝食会のメニューは下記の通り。
・大野村農園(福島) サツマイモエッグ(サツマイモ千葉)ジャーマンポテト(北海道)
・スペシャル野菜のソテー(落花生(千葉)/ほうれん草(千葉)/ホーンパプリカ(北海道))
・サラダ(セルバチコ(静岡)/紫大根(茨城))
・エクアドルバナナ
・牛乳、ジュース
・米粉パン
・エシカルジャム
・玉葱のジャム(自家製)と人参のジャム(自家製)
・コーヒー(フェアトレード商品)