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日本エシカル推進協議会
2018/05/02

富士通の金光英之氏が、第21回エシカル朝食会で講演

fukuhara
エシカル日本

 日本エシカル推進協議会(JEI、代表:山本良一東京大学名誉教授)は先月24日、東京都千代田区の学士会館で第21回エシカル朝食会を開催した。今回は、富士通の金光英之・環境・CSR 本部長が登壇し、「富士通の気候変動に対する取り組み」をテーマに講演した。

 富士通は、2017年5月に2050年に向けた中長期環境ビジョンとして、「FUJITSU Climate and Energy Vision」を策定。①自らのCO2ゼロエミッションの実現②脱炭素社会への貢献③気候変動への適応に貢献――の3つの柱を設け、温暖化対策については、「技術なしには解決できないことが大事なポイントであり、革新を持って挑戦していく」としている。

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 同社は、2050年までに自らのCO2排出ゼロを目指し、最先端技術を開発・導入。AI制御によるデータセンターの電力制御の最適化などを進める。

 ICTを活用した具体策は、①スマート・ファクトリー②スマートモビリティ&都市監視③スマートモビリティ(船舶)④地球規模の気象予測――の4つ。「スマート・ファクトリー」は、工場データをリアルタイムで把握し、工場の生産効率を25%改善するもの。「スマートモビリティ&都市監視」は、ディープラーニングの適用によって車種と人物を検知し、交通渋滞の監視や犯罪の未然防止に役立てる。船舶などの運行データを高精度に予測する「スマートモビリティ(船舶)」は、運航燃費を約5%改善。「地球規模の気象予測」では、HPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング)を用いたモニタリングとシミュレーションによって、極端な降雨による災害やその経済的損失などを軽減する。

 将来的に、「人工光合成」や「水素社会に向けての安定貯蔵・輸送技術」などにも取り組む方針も示されている。ICTなどの最先端技術の開発・導入に関し、金平氏は、「一番大事なこと」として、「各自が持っている情報を可視化・共有して新しい未来を作っていくことで、富士通がそれに貢献できれば」と述べた。

 講演の前には、みんな電力の大石英司・代表取締役から、「みんな電力の4つの特徴と再エネ導入を阻む3つのハードル」について、フェアトレード・ラベル・ジャパンの中島佳織・事務局長から、「フェアトレードの国内、国際的動向」についての特別報告があった。


なお、今回のエシカル朝食会のメニューは下記の通り。
・大野村農園(福島) 自然飼育たまごのボイル
・ボイルブロッコリー(千葉)の生ハム巻き
・金平野菜のサラダ(ごぼう、ジャガイモ(北海道)人参(千葉)カーリーケール(静岡))
・こだわりキウイ(愛媛)
・エシカルジャム
・牛乳
・ジュース
・米粉パン
・コーヒー(フェアトレード商品)

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