トヨタ自動車の山戸昌子氏が、第28回エシカル朝食会で講演
fukuhara日本エシカル推進協議会は2月22日、東京都千代田区の学士会館で第28回エシカル朝食会を開催した。今回は、トヨタ自動車の山戸昌子・先進技術開発カンパニー 環境部部長(下写真)が登壇し、「トヨタの環境取り組みについて~トヨタ環境チャレンジ2050~」をテーマに講演した。
トヨタ自動車は2015年、長期の環境ビジョンとして「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表。内容は、「ゼロの世界にとどまらない“プラスの世界”を目指して」というもので、「CO2ゼロチャレンジ」3項目と「プラスへのチャレンジ」3項目の計6項目の目標で構成する。CO2ゼロチャレンジでは、①新車②製品のライフサイクル全体③工場――の3つのCO2排出をそれぞれゼロにすることとし、プラスへのチャレンジでは、①水環境インパクト最小化②循環型社会・システム構築③人と自然が共生する未来づくり――の3つに挑戦する方針だ。昨年9月には、目標達成に向けた中間目標を示す「2030マイルストーン」が公表されている。
新車のCO2排出については、2050年までに、平均走行時のCO2排出量を2010年比で90%以上削減。製品のライフサイクルのCO2排出と工場からの排出は、50年以降に「ゼロ」を目指す。水環境の目標は、水使用量の徹底的な削減と浄化により、水資源を大切にする「地域一番の工場」を目指すもの。循環型社会の関連では、廃車公害の未然防止や資源リサイクルに関する2つのプロジェクトを立ち上げ、自然保護に関連する地域活動、世界的な活動への助成、環境教育などを展開している。目標達成に向けて、山戸氏は、「6つのチャレンジ達成は1社では難しい。皆様のご支援が必要なのでご協力をお願いしたい」と述べた。
講演の前には、特別講演として拓殖大学の川名明夫学長から「拓殖大学の建学の精神とSDGs」の講演があり、拓殖大学の紹介と現在のSDGsに対する取り組みについての説明があった。
なお、今回のエシカル朝食会のメニューは下記の通り。
・大野村農園(福島)自然飼育たまごと塩キャベツ(熊本)の巣ごもり卵
・熟成いんかの目覚め(北海道)のバター焼き
・クレソン(栃木)とカステルフランコ(福岡)のサラダ
・バナナ(エクアドル)
・エシカルジャム
・牛乳
・ジュース
・コーヒー(フェアトレード商品)
・米粉のパン