ヨガの講習やセミナーを中心に、健康的なライフスタイルを提案するイベントが先月24日から26日、東京都千代田区の３３３１アーツ千代田で開かれた。屋上に設営されたマーケットショップには、オーガニック食品やフェアトレードのファッションブランドなどが出展。約２万８千人が来場した。

　このたび開かれたのは、「オーガニックライフTOKYO２０１５」。国内外の有名講師約１００名による講習が人気のヨガイベントの他、エシカル、ワインなど６つの柱に沿った展示ブースやセミナー・ワークショップなどが催されている。

青空の下で、東北の伝統工芸でアレンジするワークショップを行ったのは、古着販売の「Over the Rainbow」。古着商品にさまざまな課題を抱える元の持ち主のメッセージを添付し、手にした消費者が社会課題に関心を抱くきっかけを作ろうと取り組んでいる。

ワークショップは、ジーンズメーカーのLeeとの協賛で行われた。東北で約２００年前から伝統的に伝わる織物「裂き織り（SAKIORI）」の端切れ（上写真）とLeeのデニム生地を使って、リボンを作るものだ。手織された伝統の布地は一つずつ個性があり、色彩豊か。同社代表の佐野里佳子氏は、「伝統というと遠く感じるが、『かわいい！』と感じてもらえたら。伝統に近づいてもらえるか挑戦」という。社会問題の「自分ごと化」を支援したいとする同社が、伝統工芸を継承したいとする地域課題に焦点を当てたものだ。

同社とLeeはSAKIORIを使ったバッグも制作し、同イベントで全20個を完売した（下写真）。佐野氏は「身近な人を大事に思うことから社会貢献は始まる。価値観を残したい」などと述べた。