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2015/10/21

衣食住をデザイン~roomsエシカルエリア、出展者間の連携相次ぐ 上

fukuhara
エシカル日本

 「かっこよくて、おいしくて、しかもエシカル。これが1番良いやり方」――。時代を先取りするデザインと演出で、エシカルなライフスタイルを発信するディレクター・坂口真生氏によるファッションとデザインの合同展示会、roomsのエシカルエリアが大盛況だ。2月の同展に続き、今回も衣食住をテーマにエリアを編集。化粧品10ブランドが初出展するなど、過去最大規模の約70ブランドが集結した。カフェと雑貨、動物愛護団体と繊維商社など、出展者間の共同出展も相次ぎ、「エシカル」に照準を当てた新規事業や新業態の発信拠点にもなっている。

 先月9日から11日にかけて、東京都の国立代々木競技場第一体育館でファッションとデザインの合同展示会「rooms(主催・アッシュ・ペー・フランス)31」が開かれた。独自の基準による出展ブランドの選定と、エシカルをはじめとしたテーマ別のエリア編集に定評があり、春と秋の年2回開催されている。
 2013年に坂口氏が立ち上げた「エシカルエリア」は、今回で5回目。社会や環境に配慮した「エシカルな」ブランドを集め、その演出や発信方法も含めて新たな市場を提案する注目のエリアだ。回を重ねるごとに出展ブランド数、エリア面積ともに拡大を続けており、「エシカルという言葉を知っている人が増え、エシカルに属するブランドを求める人が確実に増えた」と坂口氏は注目の背景を分析する。
 「衣・食・住」をテーマに、オーガニックなどの食品を拡充。同展全体のフードエリアを監修した他、日本茶やコーヒーのブランドとリサイクルレザーを使った革小物などのブランド、「MAKOO」の連携によるライフスタイルのコーディネートを提案した。

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ファッションとコスメの融合
 初出展ながら特に賑わっていたのは、自然派化粧品(ナチュラルコスメ)が両サイドに並ぶ「コスメ通り」。ナチュラルコスメ専門のヘアメイクアップアーティスト・小松和子氏が監修した厳選のブランドがまとめて出展された。
 「ようやくファッションに競合できるようになった」――。石油化学原料を一切使わないなど、独自の基準でブランドを選定する小松氏。「おしゃれに提案する」場を探し求める中で、近年、各ブランドの展示手法もおしゃれに進化。衣食住のライフスタイルで提案するファッションブランドが増える中、化粧品もそれに融合できるようになってきたという。
 今回出展したのは、国内3ブランド、海外7ブランドの計10ブランド。自らもナチュラルな化粧品ブランドをプロデュースする同氏が、国内外から「実力のあるもの」を発掘し、イベントや展示会への出展などを通じて普及を進める。「時代が合ってきた。ファッションと違和感がなくなっている」として、「新たな道を切り開き面白い展開ができる予感がある」と、さらなる展開への期待を示した。

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下に続く

写真は上から、「MAKOO」と北海道の老舗コーヒーショップ「森彦コーヒー」、静岡県のオーガニックティーブランド「NAKAMURA」のコラボレーションによる展示ブース、中・ナチュラルコスメを監修した小松和子氏、下・道沿いに10ブランドが並ぶナチュラルコスメ通り

 

2015年10月14日付環境新聞掲載 

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